昨日は、持ち越しとなっていた「屋外広告物条例」の議案が委員会で審議され、次議会へと継続審議となりました。
そもそも、今条例は芦屋市が「国際文化住宅都市」としての特徴を伸ばし向上することを目的としおり、2014年春に兵庫県から認可を受けて「景観行政団体」となることで、看板条例の制定は目されていたものです。
委員会では、条例の規制内容と条例の制定過程の手順についての質疑が行われました。規制内容としては、小規模な商工業にとっては、有効的であるとされる「のぼり旗」の規制についての異議や突き出し看板、色彩規制についての考え方と具体的な違法店舗の事例と対応。最高50万円となる罰金と措置期間、看板の改修&撤去についての考え方などについての質疑がありました。また、TV報道で多くの疑問の声を頂いている「市章の取り外し」に対する市の考え方や、実際に取り外すのかという質疑が行われました。市章については、取り外すことは決定事項でないが、多くの方の権利を規制する条例を制定するにあたり、範を垂れる想いの発言であるとの説明がありました。
また、条例制定の過程については、これまでも、行政としては定められた手順を踏んで進めてきた一方、規制を受ける方にしっかりと情報が伝達されておらず、当事者にとっては唐突で、行政からの一方的なものだとして、慎重審議を要望する意見書などが提出されています。この現状を受けて、条例を実のあるもにするためには、お1人でも多くの方の理解と協力が必要であり、それらを得るための説明時間や手順が必要でないかという意見が多くありました。加えて、条例を練る時点で、当事者の意見を練り込む必要性についての意見もありました。また、反対の意見としては、規制を受ける方にとっては、少しでも規制量が少ないことに越したことはなく、今条例を制定しなければ、芦屋市が描いた看板規制が出来ないとの意見もありました。
実は、私は今条例の審議の「継続」動議を提出させていただきました。私自身も芦屋市が芦屋市として発展してくために、看板規制を行うことは、後に続く市内の無電柱化に繋がることは理解をしとおり、施策の後押しをしたいと考えております。
しかしながら、先に記述したように、規制を受ける方に情報が伝わっていなかったのであれば、もう一度そこから挑戦をするべきであると考えました。行政に携わるものは、可能な限り情報発信を行い、広く情報をお伝えしているつもりですが、市民の方にとってはそうでない場合も多くあります。個人的には市民の方々には、もっと、行政に興味を持っていただきたいとお願いを致すところであります。
条例の制定に慎重な声の方からは、条例に反対でない。現時点で条例内容が複雑で理解が出来ていない。芦屋のまちが良くなることには協力したい。賛成できること、反対する事を考える時間が欲しい。今回の条例制定は急速なお一方的な印象がある。などのご意見がありましたが、芦屋市が景観行政を進めること反対する声はないように考えております。
以上のことから、市民も行政も向かおうとする方向は同じでありますが、そこへ進む速度が異なっていることが問題であると感じました。芦屋市は小さな自治体ですので、権利を規制する施策をはじめ可能な限り、市民の方と手と手を取って進むべきだと思います。今回の「継続審議」の意味することは、山中市長がこれまで時間をかけて大切に、そして懸命に育出てきた政策の「産みの苦しみ」として、もう一度、時間を設けて規制を受ける方&市民の方に説明いただき、心がひとつになる過程をお願いするものでした。
この条例は条例が制定されてから、措置期間も設けられています、制定後に説明を受けて納得するのと、制定前に理解することは、大きな違いがあると考えます。次の議会までそれほど、時間がありませんが有意義な時なることを願いたいと思います。