「第100回 兵庫県議院ネットワーク交流会」
「大88回 近畿市民派議員学習・交流会」
という記念すべき勉強会が、合同で行われました。
「市民派議員」をどう位置づけるかは人によって異なると思いますが、
私は、党に所属しないあるいは、所属しながらも市民目線にたって
政策提言を行う為に調査・勉強を行う議員、であると考えています。
芦屋市では、松木議員が発足当初から参加されており、
私の母も現役中は大変にお世話になっておりました。
母の運転手兼秘書をしておりました、私も議員になる前から
お邪魔をしており、あまり理解をせずに聞いていた当時の話が
今の活動に役にたっていることもあります。
現在は、芦屋の他の議員さんも参加されており、お互いに切削琢磨する他、
自治体間のでの情報交換を行う大切な存在であると感じております。
今日のテーマは、「これからも続く議員・首長の相互研鑽」
「信頼される議会は?議員倫理条例」
「公共施設更新問題への挑戦 ~未来につなぐ市民力と職員力のたすき~」でした。
公共施設更新問題については、以前に勉強会を行ったことがありますが、
これから40年後にも継続できる自治体のためには、重要な課題であることから、
先進自治体である秦野市の政策部公共施設配置推進課の志村高史さんをお迎えして
行われました。
公共施設の更新問題の背景には、まず日本は急激な経済成長を成し遂げましたが、
現在は急激な高齢化が進行し、納税能力の低下があります。
公共施設(社会施設)には、
「ハコモノ系」・・・学校、庁舎、集会所、運動場、図書館、福祉施設
「インフラ系」・・・道路、上下水道など
「プラント系」・・・ゴミ焼却場、汚水処理場など
に分類されますが、最も大切なものが「インフラ系」の施設となります。
経済成長を遂げていた1960年過ぎから1980年年までに、公共施設が次々に建設され
自治体によっては、その後のバブル期にあたらな公共施設の建設や平成の大合併時に
合併特例債を用いた施設の建設が行われておりますが、
数年前から、経済成長期の施設に対して、建て替えや修繕などの対策がなされております。
この対策計画を行う際に、財政的に
「現在の公共施設の量を維持し続けることは不可能である。」
現在の利便性だけを重視すると、次世代に大きな負担を押し付けることになる、
ので施設のランニングコストも考慮しながら、施設の統廃合や、
民間導入など、継続可能な施設量を再考しよう、というものです。
その為のステップとして、公共施設白書を作成し、
多くの市民の方にも、現状を知ってもらうことが大切であるとの事でした。
前回の勉強会後、市の職員と公共施設について話をする機会がありましたが、
現在の芦屋市では、施設の統廃合は検討していないようで、あくまで
長期修繕計画で乗り切ろうと考えているようでしたが、
1人あたりのハコモノ系面積は3.45㎡であり、神戸市(4.51㎡9よりは狭いものの
西宮市(3.21㎡)、明石市(2.83㎡)よりも広く、
面積が広くなる分だけ、一人あたりの納税能力が求められ
それだけ財政が必要になってくるというものです。
芦屋市も決して、楽観視できないのではないか、と感じました。
公共施設ですので、多くの方にご利用いただいている施設や
生命を守るような施設については、意義があるのでしょうが、
特定の方が繰り返し使用しているような施設については
公共施設の在り方を再検討する必要性も生じるのだと考えます。
「ある施設を存続させる為に、自分税金がどのぐらい使用されているのか」、
を感情論でなく、数字で客観的に示すことによって、市民の方の受け止め方も
変化すると考えます。その為に、公共施設白書の必要性が示されておりました。
芦屋市議会の建設公共事業常任委員会では、今秋秦野市に視察に伺う予定に
なっているようです。芦屋市議会全体として、このような課題について
取り組めることにきたいとしたいと思います。
勿論、現在の公共施設がそのまま存続し、サービスを提供できるのが
望ましいのでしょうが、しっかりと現実と長期将来的な観点から
納得していただける行政運営を行う必要を感じました。